メタボリックの予防
「よくかんで」ビール腹予防
なかなか難しいのですが日常の事から改善を!
「かむ」ことは、われわれが食事の際に自然にしている、食べ物を消化・吸収しやすいように砕きつぶす行為だ。しかし、「かむ」行為そのものが、肥満予防に役立つことをご存じだろうか。
中村学園大学大学院栄養科学研究科教授の坂田利家氏らは、「かむ」ことが食欲に影響するかどうか調べるため、次のような実験を行った。健康な人を10分間ガムをかむ群とかまない群の2つのグループに分け、その後両グループに、そうめんをかまないように食べさせた。すると、事前にガムをかんだ群では、明らかにそうめんを食べる量が減ることが分かった。
これは、かむことによって、脳の中にある「ヒスタミン神経系」という部分が刺激されるために起こる。ヒスタミン神経系は、エネルギー代謝をはじめ、睡眠や覚醒など、基本的な幅広い活動を調節する働きを司っている。ヒスタミンといえば、花粉症などのアレルギー反応を起こす物質というイメージを持つ人もいるかもしれないが、ヒスタミンは神経系の中で、神経伝達物質としても働いているのだ。
ヒスタミン神経系は、脳内にある「満腹中枢」を活性化させ、満腹感を起こさせて食欲を抑える。また、ヒスタミンの刺激によって、交感神経の活動が活発になるため、脂肪、特に内臓脂肪の分解が促される。
この働きについては、坂田氏らのラットを用いた研究などでも確認されている。同研究では、ヒスタミンの神経内への投与によって、ラットの皮下脂肪量に変化はみられなかったが、明らかに内臓脂肪量が減少した。ヒスタミンと食欲との関連については以前から注目されており、その他の研究から、ヒスタミンには脂肪の合成を抑える働きもあるとみられている。
つまり、よくかむことによって、食欲の抑制と脂肪の燃焼、すなわちエネルギー摂取の抑制とエネルギー消費の増大が、一度にできてしまうわけだ。これはいわゆる“中年太り”の予防策としても有効といえる。
“中年太り”は、若いころに比べて筋肉量が減り、生命の維持に必要なエネルギー消費である「基礎代謝」が、それに伴って低下してくることと関連している。基礎代謝が落ちてくると、脂肪の分解が進みにくくなり、エネルギーの摂取と代謝のバランスが崩れて、余分なエネルギーが体脂肪として蓄積しやすくなる。このため、エネルギー摂取を抑え、エネルギー消費が増えるよう基礎代謝を高める、という両面からの対策が“中年太り”予防には重要だ。
現在は、軟らかくて、あまりかまなくても飲み込めるようなさまざまな加工食品がある。このため、かむ回数が減り、満腹中枢が刺激されないので、いつお腹がいっぱいになったのかよくわからないまま、いつの間にか食べすぎてしまっている人も多いといわれる。
自分がきちんとかんでいるか、食習慣を見直すには、一口ごとにかむ回数を20回などと決めてみることが一番だ。できれば、あまり軟らかい食品は避け、かむ必要のある食事をとるよう心掛けよう。限られた昼休み時間を有効活用しようと、食事をあせってかき込むようにとるのではなく、時にはよくかんで、ゆっくり味わいながら食べるのもよいのではないだろうか。
なかなか難しいのですが日常の事から改善を!
「かむ」ことは、われわれが食事の際に自然にしている、食べ物を消化・吸収しやすいように砕きつぶす行為だ。しかし、「かむ」行為そのものが、肥満予防に役立つことをご存じだろうか。
中村学園大学大学院栄養科学研究科教授の坂田利家氏らは、「かむ」ことが食欲に影響するかどうか調べるため、次のような実験を行った。健康な人を10分間ガムをかむ群とかまない群の2つのグループに分け、その後両グループに、そうめんをかまないように食べさせた。すると、事前にガムをかんだ群では、明らかにそうめんを食べる量が減ることが分かった。
これは、かむことによって、脳の中にある「ヒスタミン神経系」という部分が刺激されるために起こる。ヒスタミン神経系は、エネルギー代謝をはじめ、睡眠や覚醒など、基本的な幅広い活動を調節する働きを司っている。ヒスタミンといえば、花粉症などのアレルギー反応を起こす物質というイメージを持つ人もいるかもしれないが、ヒスタミンは神経系の中で、神経伝達物質としても働いているのだ。
ヒスタミン神経系は、脳内にある「満腹中枢」を活性化させ、満腹感を起こさせて食欲を抑える。また、ヒスタミンの刺激によって、交感神経の活動が活発になるため、脂肪、特に内臓脂肪の分解が促される。
この働きについては、坂田氏らのラットを用いた研究などでも確認されている。同研究では、ヒスタミンの神経内への投与によって、ラットの皮下脂肪量に変化はみられなかったが、明らかに内臓脂肪量が減少した。ヒスタミンと食欲との関連については以前から注目されており、その他の研究から、ヒスタミンには脂肪の合成を抑える働きもあるとみられている。
つまり、よくかむことによって、食欲の抑制と脂肪の燃焼、すなわちエネルギー摂取の抑制とエネルギー消費の増大が、一度にできてしまうわけだ。これはいわゆる“中年太り”の予防策としても有効といえる。
“中年太り”は、若いころに比べて筋肉量が減り、生命の維持に必要なエネルギー消費である「基礎代謝」が、それに伴って低下してくることと関連している。基礎代謝が落ちてくると、脂肪の分解が進みにくくなり、エネルギーの摂取と代謝のバランスが崩れて、余分なエネルギーが体脂肪として蓄積しやすくなる。このため、エネルギー摂取を抑え、エネルギー消費が増えるよう基礎代謝を高める、という両面からの対策が“中年太り”予防には重要だ。
現在は、軟らかくて、あまりかまなくても飲み込めるようなさまざまな加工食品がある。このため、かむ回数が減り、満腹中枢が刺激されないので、いつお腹がいっぱいになったのかよくわからないまま、いつの間にか食べすぎてしまっている人も多いといわれる。
自分がきちんとかんでいるか、食習慣を見直すには、一口ごとにかむ回数を20回などと決めてみることが一番だ。できれば、あまり軟らかい食品は避け、かむ必要のある食事をとるよう心掛けよう。限られた昼休み時間を有効活用しようと、食事をあせってかき込むようにとるのではなく、時にはよくかんで、ゆっくり味わいながら食べるのもよいのではないだろうか。
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